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各地でものすごい勢いで繁殖するマナーが悪い爺さんたち
葛西臨海公園のブログより「★野鳥撮影にかかわるトラブルについて」

最初にどんな人と出会い、何を学ぶかってとても重要なことだと思います。
最初に身につけたことって、なかなか抜けません。
ずっと引きずってしまうのですね。

私が大きな影響を受けた人に岡田昇さんがいます。

彼の著書「知床越冬記」の中にこうあります。

 「ここにとんでもないやヤツが来た。それというのも、ハクチョウを撮っていると、横を車が走っていった。その車は、ふつうの人なら行かないところで止まった。いやな予感がした。車からでてきたヤツは、でかい米袋みたいなものを引っ張り出してエサを撒きだした。僕のほうにいたハクチョウやオナガガモは当然のごとく、エサめがけて一目散にそいつに向かった。ヤツは望遠レンズ付きのカメラをアルミのトランクから出すと構え、飛んでくるハクチョウに向かってシャッターを切る。いい加減集まって動きがなくなると今度は場所を変え、また同じことを繰り返していた。どうも釧路あたりの動物カメラマンのごく当たり前の撮影法らしいが、やはりこれは自然ではない」

 「僕は、ワシが自分の意志で飛び立つまで、2時間でも3時間でも待つ。
 自分の頭には、対象に近づけば近づくほど真実に迫れるという信念のようなものがある。自分が動かず、やたら超望遠で引っ張っても意味がない。いかにして対象にアプローチしていくかに、自分の関心が集約される。
 これは別にワシだけ限ったことではない。
 だから、時間をかけて、違和感がないように溶け込みたい。挑発的な写真は“ヤラセ”だ。
ワシが飛び立つ写真を撮るには、飛ぶまで待つ」

 「アホなアマチュアカメラマンが寄ってきて、25メートルのオジロのタイミングを外され、飛ばれてしまったことがある。バーロ。1ヶ月で1番の寄りだったのだ。
 でかいバスでバードウォッチングのツアーが来ていた。なぜか中年のおばちゃんばっかり。そして、なぜかみなさん似たような服装で三脚にフィールドスコープをつけたものを握って、首には双眼鏡をぶら下げた50名ほどの団体さんは、ちょっと異様な光景に映った。鳥を見ることで観光が充分なりたっているということなのだ」

 「フイルムに投影することはたやすい。しかし目ん玉を見開いて相手を見ることは難しい。僕はもっと寄って相手を見すえたくて、条件反射的にカメラを忘れていたことが幾度あった。ファインダーをのぞいて撮る行為の故に、逆に見失ってしまう世界もあるのを知った」

 「トド撃ちの人々とも同じことがいえる。カメラを持たず一緒にあの小さな船に乗り込み、ハンドルを握り、撃ったトドの返り血アザラシの血と油でゴベゴベになり、体にスケソウやトドの血が染み着いたとき、やっと連中は気さくに話しかけてくれるようになった。そうなってからの肉声や表情を、僕は忘れない」

 「何年たってもカメラを首からぶら下げていること自体、いつも自分に、これでいいのか、これで相手に近づけるのか、と問い続けている」

他の来場者を排除し、追い払ってまで撮った写真はどのようなものなのでしょう。
自分が満足する、または同様の仲間同士で満足する以外に、なにかあるとしたら教えていただきたいです。 


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by oshokuji7 | 2012-10-20 15:28 | スケッチ
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