1月23日。
羽田7時50分発釧路行きのJAL1145便(JEX運行)は、釧路空港が雪で除雪が間に合わないとのことで、8時30分発の遅延と、札幌に着陸か羽田に引き返すとの条件付きの運行となった。 搭乗前、あずけたトランクの中に機内にあってはならないものが見つかったとの連絡。 その処理で一番最後の搭乗となり、離陸。 飲み物サービスのあと爆睡。 「釧路空港が雪で着陸できないため上空で待機しています」とのアナウンスで目が覚めた。 ここでジタバタしてもなにもならないので、再び爆睡。 次に目がさめたのは「只今より着陸を試みる」とのアナウンス。 高度を下げていったものの、上昇してしまった。 そしてしばらく上空待機。 また高度を下げ着陸を試みる。 このことを3回くらい繰り返しただろうか。 朦朧とした意識の中で、次は大丈夫だろうとなんとなく思っていた頃に、「羽田に引き返すことになりました」とのアナウンスがあった。 他の乗客は夕方の便に変更したそうだが、私は自動車からデジカメなどのバッテリーを充電するDC/ACインバーターを忘れてしまったため、明日の便に変更した。DC/ACインバーターは釧路で買おうと思っていたが、買えないこともあり得るので家に取りに行ったほうがどれだけ安心なことか。 そういう意味では、羽田に引き返したことも僕にとっては、そんな悪いことではなかったのた。 翌24日朝。航空会社のカウンターでちょっともめた。なんか昨日とは、同じ会社の職員とは思えないような対応に僕もちょっとブチギレしまった。結局上司が出てきて解決したけど、なんだか不愉快なスタートとなった。ま、気をとりなおして行こう。 定刻、釧路空港に到着。 この空港の正式名称は「たんちょう釧路空港」というらしい。 かなり恥ずかしい名前だ。 今日は綺麗に晴れている。 スカイレンタカーの人によれば、昨日は釧路にしては雪が降ったほうだが、着陸できないほどではないように見えたそうだ。 「まさか引き返すとは思わなかった」と言う。 現に昨日、全日空機は着陸している。 あとはパイロットの技術の差かどうかわからないが、前述したように私にとってはそんな悪いことではなかったので、ラッキーとまでは言い過ぎかもしれないが、不満がないとは確かだ。 レンタカーは、10万キロを超えた車で1日1700円の超格安車を予約した。 目の前にあるのは、日産キューブの4WD車。 メーター見たら4万キロちょっと。なかもものすごく綺麗で超得した気分。 まずは手袋とホッカイロを購入するため、釧路市内へ。 イオンに行ったが、これといったものがないので、弁当を買い車の中で食べ、ホームセンターへの移動した。 そこで380円のフリースの手袋を購入。貼るタイプと貼らないタイプのホッカイロを10個ずつ買った。 明日の朝行く予定の音羽橋を下見しようと探したが見つからず、近くの伊藤サンクチュアリへ。 14時ころ到着するとタンチョウのけたたましい鳴き声が響いた。 ざっと500羽はいる。写真を撮っている人が5人いた。 どこから撮るのがいいかわからなかったが、適当な場所に三脚を立てた。 そして更にわからなかったのが、タンチョウのどういうシーンをとったらよいか、ということだった。 タンチョウたちは、一生懸命餌をついばんでいた。 どうも雪の上に餌が撒かれているようだ。 ダンスをしている番はいない。 こちらへ飛んでくるタンチョウを撮った。 でもどう見ても変だ。 タンチョウだかなんだかわからない。 他の人たちは、着陸することろや飛び立つところを狙っているようだが、なんかしっくりこなかった。 幼鳥なんかを撮ってみた。 3時半となり、日陰の部分がブルーに写り美しい。 この光で優雅なタンチョウが入ればいい写真になるのではないか。 一組の番が飛来して、着地するやダンスをした。 「ダンスをした」と書いたが、そもそも僕はダンスとはどんなものか知らないので、これがダンスなのかわからないが、おそらくそうだろうという気がした。 そうか、着陸して突如としてダンスが始まるのか。 しかし、この日みたダンスはこれのみとなった。 途中から中国からの撮影ツアーのご一行がやってきた。 300の2.8とかすごいレンズを持っている。 そして、ボディは7Dが多いのかな、カタカタカタとものすごい数のシャッターを切っている。 どうも僕はこのシャッター音にずっと違和感を感じている。 なんか違うんじゃないかと。 僕は秒間3コマ。かなり1枚撮りの感覚に近い。 ちょうど日が落ちたタイミングで撤収。 16時43分、中国撮影団の後ろ姿を1枚パシャリ。 その後、音羽橋を探し、ナビに登録した。 ちなみにこの伊藤サンクチュアリ、ウィルコムの電波が入る。 今回の撮影地で唯一ウィルコムが使えるところだった。 トラブルが1つあった。 それはDC/ACインバーターでパソコンに充電できないとこだ。 理由はわからない。 しかし、まれに充電できる時がある。 エンジンを切り、車のACをオンにした時にまれに充電できた。 イオンの駐車場についた時にその状態になっていたので、しばらく充電をしながらネットにつないだ。 少しでも多く充電したかったが、悲しいことに店内に入ろうとしたときには、すでに閉店となったあとだったのだ。 車を走らせ、すき家があったのでそこで食事。 音羽橋に向かった。 音羽橋はタンチョウがねぐらとする雪裡川にかかる橋だ。 タンチョウのねぐらと満点の星空を絡めて撮ろうと思った。 釧路市内から空を見上げるものの、街は明るく星が出ているかどうかわからない。 ともかく向かってみることにする。 音羽橋に到着。 駐車場には1台の車が停まっていた。 外に出るとまさに驚くほどの星たちが僕を待っていてくれた。 ちょっと困ったのは、北側は暗く気持ち悪いほどの星がうごめいているものの、音羽橋からタンチョウのねぐらの先は釧路市内のようで、かなり明るいのだ。 30分露光を試みる。 とはいえ、一度カメラをセットしてしまえば、あとはレリーズをオンにしたまま車の中で待てばいい。 しかしやっかいなことが起きた。 誰かが強い懐中電灯を照らしながら、こちらに向かってくるのだ。 こんなのでレンズを照らされたらたまったもんじゃない。 また、橋を揺らしたり、カメラを触ったりしたらどうしよう。 最高に焦る。 車から見ると僕の三脚のそばでなにかやっているようだ。 30分たち三脚のところへ行く。 僕の三脚の隣にもう1つ三脚があった。 さっきの人は三脚を置きにきたのだ。 橋に三脚を紐で固定しているところを見ると場所取りに来たようだ。 三脚からカメラをはずし、車のなかで画像をチェックする。 懐中電灯の被害はないようで、再撮はしないで車の中で寝ることにした。 しかし、後に合成をしてみると川が懐中電灯で照らされていたことがわかる。 ガーン。 まったく川を照らしてタンチョウを探すつもりだったのだろうか。 30分の写真が台無しとなってしまった。 続く
by oshokuji7
| 2012-02-06 20:37
| 北海道
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